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花尊し

花尊し

墓碑銘

墓碑銘についての Q & A

Q 墓石は家名を刻むのですか?
A 仏式の場合、墓石は仏様として拝み供養される対象となるべきものですから、 本来正面にはお題目や仏教の文字、梵字(ぼんじ)等を刻むものとされてきました。 また、一代一基として一代(夫婦)で一基の石塔を建てる事が一般的であった時期は、 その夫婦二名分の戒名を正面に彫っておりました。 しかし現在では墓地の敷地も大きく取ることが出来なくなり一代一基ではなく、 墓所の中心に一基の石塔を建て、すべての方をその中に納める合祀墓形式になりましてから、 「○○家之墓」と家名を刻むことが一般的になりました。
「○○家之墓」、「○○家累代之墓」、「○○家」、「○○家先祖代々菩提」、 戒名、法名を石碑に刻む場合は、右横から左横へ。
墓石後文字
平成○年○月○日または吉日
□ □□□建立

・書体
書体については別に決まりはありません。
・文字色入れ
正面文字「白」、「黒」、「金」と地域により色を入れるところもあります。 建立者 存命中の場合は、「朱色」を入れ、亡くなった後に色を落とします。
・戒名・法名
生前に戒名・法名を受け、これを刻む場合に、建立者と同じく色入れを行う地域もあります。

Q お墓に刻まれる文字についての決まりは
A ありません。合祀墓の場合普通は「○○家之墓」と家名が彫られますが、単独墓ですと、戒名、本名が刻まれますし、夫婦墓は、ご夫婦の名前が並んで彫られます。「先祖代々之墓」とか、近年では故人の好んだ「やすらぎ」「心」「悠久」「道」「翔」「夢」「愛」「和」「憩」「無」「寂」「偲」といった抽象的な言葉・文字の墓碑なども増えています。墓石に記された文字は残された家族へのメッセージ、生きてきた証です。家名の代わりにこのような言葉を刻んだ家族墓のこと無家名墓(むかめいばか)といい家墓の変形です。

Q 家と墓碑銘
A 娘が結婚して姓が変わっても実家の墓を継ぎやすいように家名を彫らなかった例では、娘に重荷を負わせてはかわいそうだから墓は継がなくてもいいと思いながらどこかで期待をつなげているということのようです。墓碑銘がユニークなのは承継者のいない人ばかりではなく、夫の姓のまま離婚した女性が家名を彫れば別れた夫の家の墓のようになるし、旧姓を彫れば実家の墓になってしまいます。家意識の衰退や家名承継の難しさがあって無家名の墓石が出てきているようです。夫婦別姓が法制化したら墓はどうなるのだろうかという疑問に夫婦それぞれの家名を彫った両家墓が増えるだろうと予想する人もいます。

Q 墓石に刻む文字は
A 墓石に文字を刻むようになったのは、平安時代の終わり頃のようです。当初は経文や梵字を彫りましたが、室町時代に入って仏の種子、仏像、名号、題目などが彫られるようになり、仏塔としての性格が顕著になりました。江戸時代にはいって、庶民が建立するようになって三段型の墓石は、当初、仏塔として亡くなった方のために一人一基ずつ建立され、棹石頭部に宗教によって仏を表す「円」、大日如来を表す梵字の「ア」、「妙法」などを入れ、その下に「南無阿弥陀仏」「妙法蓮華経」「南無釈迦無尼仏」などの題目を彫り、側面に仏弟子となった個人の戒名、法名を記しました。明治時代に入ると仏を表す円や名号、題目が欠落し、家紋や個人俗名が刻まれ、仏教的な意義付けが、次第に薄れました。大正から昭和にかけて民法に家制度が導入されると、仏塔として個人墓だった墓石は家墓、先祖代々墓となり、仏弟子の証として、刻まれた戒名も墓誌(法名碑)に記されるようになり、仏塔としての墓石は完全に形骸化し、墓石に刻む文字への制約もなくなりました。そして、家制度が崩壊し核家族化、少子化が進んでいる今日、お墓も家族墓、夫婦墓、両家墓、個人墓、永代供養墓など、急速に多様化し、それに伴って墓石に刻まれる文字も思い思いに好きな文字や言葉が刻まれるようになりました。

Q 家紋を入れる場所は
A  霊園などで時々、竿石の上部に家紋を入れている墓がありますが、これは本来のお墓のあり方からすれば間違いです。石塔には仏を招来するということで、ここには仏を表わす梵字などを入れ、そして、その仏を拝み、得た功徳をお祀りする先祖へ供えるという意味があるのです。ですから家紋を入れる場所としては、竿石以外の水鉢などが適当といえます。 石に文字を彫ってしまうと、訂正は不可能なだけに慎重に考える必要があります。

Q 梵字や経文を刻むときは
A 私共でお付き合いをさせて頂いているお寺様で、同じ宗派でも違った刻み方の指示を頂く事がありますので、梵字や経文を刻むときは、そのお寺様に相談するのが良いでしょう。

Q 嫁いで姓が変わってしまったらどうするのでしょうか
A  後継ぎが女性しかいない場合に○○家之墓と家名を彫ってしまって良いものか、嫁いで姓が変わってしまったらどうするのかと言われる事があります。その場合は先祖代々之墓とするか、お題目を刻むことをお薦めしていますが、どうしても両家の名前を刻みたいという場合には両家の名前を上に並べて彫り下に「之墓」とすることも有ります。その場合、責任の所在が曖昧になってしまう事も考えられますので、お寺様に相談してから決めたほうが良いでしょう。最近ではお寺様の中でも洋型やデザイン墓を建てられる方が増えてきておりまして、和型と違って正面の文字も従来の形式でなく自由な発想で考えられる方も多くなってきております。

Q 宗派による違いについて
A お寺の墓地では各宗派の教義により独自の決まりがあります。

宗派 戒名 墓石 墓石正面に題目を入れる場合
天台宗 院号・道号・戒名・位号の基本からなる 戒名を正面の竿石に彫る場合は、梵字の「ア」字(大日如来を表す文字)または「キリーク」(阿弥陀如来を表す文字)を上につけることが多い 南無阿弥陀仏(佛)
真言宗 戒名の前に「ア」字(本尊の大日如来を表す文字)をつける 戒名の上にも梵字の「ア」字(大日如来を表す文字)をつける.○○家之墓の上に梵字を彫りその家やご先祖様が大日如来様に守られていることを表す 南無大師遍照金剛
浄土宗 在俗戒名に「誉」字をつける。また浄土系の「時宗」では男性に「阿」字(阿弥陀如来)女性に「弌(いち)」字をつけることがある 戒名の上に梵字の「キリーク」(本尊の阿弥陀如来を表す文字)つけたり、戒名の代わりに「南無阿弥陀仏」と彫ることもある.○○家之墓の上に梵字(キリーク)を刻む 南無阿弥陀仏(佛)
浄土真宗(真宗) 授戒がないので法名と言い法名の前に男性は「釈」字を女性は「釈尼」字をつける.院号・道号・位号や位牌も無い.死後の霊魂を認めないので追善供養や卒塔婆はなく、お盆などの習慣も他宗と異なった解釈をする 「南無阿弥陀仏」や「倶会一処」と彫る.梵字も使わない 南無阿弥陀仏(佛)
禅宗(臨済宗・曹洞宗) 院号・道号・戒名・位号の基本からなる 上部に「円相」という円が書かれる(実際にはあまり見かけることは少ない)時に「南無釈迦牟尼仏」と書くこともある 南無釈迦牟尼仏(佛)
日蓮宗 法号と言う.女性には「妙」字をつける 独自のヒゲ文字で「妙法蓮華経」「南無妙法蓮華経」の文字を書くことが多く、こうした文字をヒゲ題目と呼ぶ.また竿石に法号や「○○家之墓」を彫る場合には上部に「妙法」の文字を入れることがある 南無妙法蓮華経

Q 倶会一処とは
A 「倶会一処」とはひとところ(浄土)でともに会うという意味です。親鸞聖人は大昔からの いのちの流れの中で、すべて生きとし生けるものといのちを通い合わせているのが、わたしの身の事実であるということを言い当ててくださったのです。ですから祖父母とか父母は過去、現在、未来の大きないのちの流れのほんの一部分にすぎません。真宗のお墓の正面に○○家先祖代々之墓と刻まれていないのは、わたしたちはそんな先祖だけに限定された小さないのちを生きているのではないということです。

Q 夫婦墓の刻銘は
A 夫婦二人のお墓も、戒名・実名のどちらでもかまいません。しかし、どちらかが生きている場合は赤い文字で名前を刻まなければなりません。戒名を記す場合には「居士には大姉」「信士には信女」と位号を統一し、差をつけないことが大切です。

Q 戒名とは?
A 戒名の本来の意味は、俗人から出家して、戒律を授けられたことによって与えられる仏弟子としての名前です。だからお坊さんの名はみんな戒名です。そしてこれらのほとんどが2文字です。これとは別に、亡くなった人に付ける戒名があります。宗派によっては本来の戒名と区別するために法名ということもあります。例えば「慈唱院美空日和清大姉」とは美空ひばりさんの戒名ですが、宗教によって多少付け方が違うものの、このように故人をしのばせるものが付けられるようです。戒名(法名)は○○院△△□□居士(大姉)と付けらますが、□の部分は俗名にゆかりの文字が使われるようです。戒名(法名)は長さによって値段が違うとも言われ本来の戒名との意味合いも含め論議の種になっています。最後の居士は位号といいますが、この文字で故人がいくつで亡くなったかわかります。以下に示します。
居士(こじ) 男性で特に信心深い人
大姉(だいし) 女性で特に信心深い人
信士(しんじ) 男性で出家せずに仏道を修めた人
信女(しんにょ) 女性で出家せずに仏道を修めた人
童子(どうじ) 7歳から15歳ぐらいの男子
童女(どうにょ) 7歳から15歳ぐらいの女子
孩児(がいじ) 就学前の男児
孩女(がいにょ) 就学前の女児
嬰児(えいじ) 男の乳飲み子
嬰女(えいにょ) 女の乳飲み子
水子(すいじ) 死産、流産した胎児

信士 信女 五つの戒律を守る清信の仏弟子に与えられる称号。 清信士 清信女 信士、信女と同じ意味であるが、清が入ることで位が高くなる。 禅定門 禅定尼 仏門に入って剃髪した者を指し、禅定門士、禅定門尼の略である。これに大の字が冠せられるとその上となる。 居士 大姉 もともと長者の意味があり、信仰心があり宗教活動に貢献する人にささげられる。これに大の字が冠せられると最高位となる。 童子 童女 剃髪・得度をしていない男女で、法号として用いられる場合には年齢を表わすことが多い。(4、5歳から15歳) 幼子 幼女 (3歳から7歳) 孩児(がいし、2歳から3歳まで) 天台宗では4文字が原則で、上が道号であり下が法号となる。さらに道号の上に院号を置き、法号の下に居士、信士などの称号つけることが習わしになっている。白木の位牌には戒名の上位に「新円寂」「新帰真」「新没故」とつけ、戒名の下には「霊位」「霊儀」と記す。また梵字1字を加えることがある。この「帰真」という言葉は、この現実世界から、真寂本元の世界(仏国浄土)に帰ったという意味である。また円寂は涅槃(ねはん)の意味で、涅槃の世界に帰ったということになる。 真言宗では白木の位牌には戒名の上位に「新円寂」、戒名の下には「霊位」とするほかは天台宗と同じである。 浄土真宗では戒名とはいわず法名を用いている。戒名は戒を受けた者に与えられるものであるが、戒を受けない浄土真宗の信者には法名が与えられる。法名の書式は、男子が釋○○または○○院釋○○、女性の場合「釈尼○○」と決められている。信士などの位号は用いない。これは信士、居士は在家信者を指すのであるが、浄土真宗には本来その区別がないからである。

Q なぜ戒名をつける?
A インドでは出家した修行者をシュラマナ(音訳して沙門)と呼んでいたので戒名を用いることはありませんでしたが、中国や日本では仏教に帰依入信した人にはそれまでの俗名に変えて戒名が授けられるようになりました。戒名は本来、仏の教えに帰依し戒律を守ることを誓った者に、師から与えられる仏弟子としての名前・証であり、生きている間に受けておくべきものですが、生前に受戒したり戒名を受けることのない人が大部分であり、こうした人たちのために、亡くなった後、僧侶の引導によって戒を授けて仏弟子となし、戒名を授けるということが行なわれます。戒名は、故人の人柄、仏法興隆(菩提寺)への貢献度、信心の深さなどに、社会的功績なども加味して付けられます。

Q 新調したお墓に戒名を刻むとき、順序はあるのでしょうか
A 決まりは有りませんが、先に亡くなられたみ霊から刻むのが一般的です。

Q 墓の裏に建立者の名前を入れますが、兄弟3人でお金を出し合って建てたので全員の名前を彫ってもいいのでしょうか?
A この場合、できることなら建立者の名前はお墓の後継ぎとなる代表者1人、(必ずしも長男とは限りません)にされた方が良いでしょう。近頃では生前にお墓を建てる人が増え、夫婦の両名の名前を建立者とされるケースが多くなっています。夫婦の場合はあまり問題がないのですが兄弟全員となると後日、お墓の後継ぎ問題で当事者たちが亡くなってから、トラブルが起こるケースが増えているからです。 もともと「お墓の後継ぎは1人」が法律の趣旨ですから気持ちは気持ちとして尊重しながら子や孫の代にトラブルの原因となるような事は避けた方が良いでしょう。

Q 墓石建立者の名前の刻み方について、正しい方法を教えて下さい。
A 幼い長男を残して父親が死亡した場合など、母親の名前を建立者として墓石に刻んで建立する方がいます。このような形を取ると、長男が家系を相続しづらくなり、養子相続などで女性が家庭を支えるようになりやすく、代々の女性に苦労が絶えません。また、兄弟姉妹で協力して建墓した場合など、建立者を連名で刻む人がいますが、このような形を取ると、本家相続者が力を失い、親戚身内の協力を得ないと家庭が成り立たなくなります。これは一部の例ですが、建立者氏名が「家系の相続者」を決定しますので、如何なる場合でも、相続すべき男子(正統祭祀継承人)を単名で刻むことが大切です。ちなみに、子どもが娘さんばかりで養子相続を求める場合は、墓石の建立者名を「姓」だけ刻み、「名」を空白のままにしておくと、良い婿に恵まれます。

Q 子供を地蔵尊で供養する場合、地蔵尊はどこに建てたら良いのでしょうか
A 子供が親より先に死亡した場合の祀り方は二通りありますが、ここでは16歳以下の死亡者についての祀り方を説明します。この場合は男女とも「地蔵尊墓」にて、墓地に向かって右手前に、地蔵尊のお姿を内側に向けてお祀りします。また、水子(流産や堕胎した子)でも、地蔵尊墓にきちっとお祀りしなければなりません。水子供養をしていないために、不幸になったり、暗い家庭になっている場合があります。本来、水子は崇りません。自分の親を崇り、苦しみを与える子供は存在しません。ただ自分が死亡したことに気付いていないため、親にしがみついて甘えたいのです。とくに母親にしがみつくことがあり、ヘソから下の病気である、腰痛、痔、婦人病などを発生させることがあります。戒名を地蔵尊に刻み、お祀りすることは、水子に対し、死亡したことを知らせ、天国に送り還してあげられることとなるのです。

Q 結婚できないのは墓相が悪いからなのでしょうか。
A そんな事はありません。墓相や家相は石材店や工務店などの販売戦略にすぎないのです。どのような墓を建てられても結構なのです。南無阿弥陀仏と刻むことは縁のある方ならどなたでも一緒に埋葬できることになります。○○家と刻みますと「名字が同じでなければならない」、「結婚して姓が変わった者は入れてはならない」などの偏見を生み出す元となります。

Q 戒名や法名は長い方が良く、短いと亡くなった者が成仏しないって本当でしょうか。
A 字数ですが浄土真宗は釋○○という二字法名です。戒名や法名の字数と故人の成仏はまったく関係ありません。字数が多い方が良いとする儲け主義の姿勢に問題があります。

Q お墓の石碑正面は何と刻めばよいのでしょうか。
A ほとんどの墓石には「○○家之墓」とか「△△家先祖代々の墓」などと刻まれますが、墓だということは一目で分かるのに何で墓という文字を刻むのでしょう。墓の持ち主を明確にするためであるなら何も正面に大きく書かなくても側面か裏面にでも書いておけば奥ゆかしくて良いのにと思ってしまいます。長い慣習の中で誰も不思議に思わなくなり、そのように刻むことが普通だと思ってしまったのだと思いますが、浄土真宗のお墓の石碑正面は昔から「南無阿弥陀仏」のお名号を刻みます。なぜお名号を刻むかというと浄土真宗の礼拝(手を合わし感謝の気持ちを表す)の対象はご本尊である阿弥陀如来さまだからです。お墓もご家庭のお仏壇と同じことで、手を合わし礼拝をする場所ですのでお名号を刻むのです。なぜお仏壇と同じ礼拝の場所であるお墓だけ「○○家の墓」と刻むのでしょうか。 「○○家の墓」と刻まないもう一つの理由は、浄土真宗は家にこだわらない宗派だからです。「○○家」と刻んでしまいますと「姓の違う者の遺骨はお墓に入れてはならない」などという偏見や誤解が生じます。私たちはみんなアミダというはかり知れないハタラキの世界に生まれて行くのですから生前の姓にこだわる必要がないのです。墓地は宗教活動の一つとして宗教法人に認められている施設です。墓地における宗教活動とは、墓地を縁として浄土真宗の教えを広めることです。





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